トランジット|IT用語解説

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トランジットの意味と役割

トランジット(Transit)」とは、あるネットワーク(AS: Autonomous System)が他のネットワークを経由してインターネット全体へアクセスできるようにする仕組みを指します。

たとえば、小規模 ISP(インターネットサービスプロバイダ)が自力で全世界と接続するのは難しいため、大手 ISP を経由してインターネットに接続する形を「トランジット」と呼びます。


ピアリングとの違い

接続方式内容特徴
トランジット一方が他方を経由して広いネットワークに接続有償サービスが一般的。安定的なアクセスが得られる。
ピアリングネットワーク同士が対等に接続しデータ交換相互接続による通信の効率化。小規模プロバイダ同士や同規模間で用いられる。

なぜトランジットが必要なのか?

  • アクセスの確保
    小規模なネットワークが他の多数のネットワークに接続するため、トランジットによりインターネット全体との接続性が確保されます
  • コストとスケーラビリティ
    大手ISP提供のトランジットは、有償で安定性が高く、通信量に応じた帯域確保が可能です。
  • 信頼性の向上
    大規模なトランジットASのインフラを経由することで、通信品質や信頼性を向上させることができます

トランジットASの仕組みと分類

通常のトランジットAS

他のASの通信を中継し、自身のASを通じて接続性を提供するネットワークです。

スタブAS

外部ネットワークに1ヶ所だけ接続する小規模なAS(他への中継は行わない)。

非トランジットAS

複数のASと接続していても、他AS間の中継は行わない構成(企業の内部ネットワークなど)。


トランジット接続を選ぶ際のポイント

  • 冗長性と冗長化構成:複数プロバイダとの接続やフェイルオーバー設計が重要です。
  • ルーティング管理・BGP設定:AS間の経路選定や広告設定は慎重に行う必要があります。
  • コスト管理:帯域や通信量に応じて変動する料金体系を理解し、最適なプロバイダを選ぶことが重要です。

まとめ

トランジットとは、ネットワークが他の AS を経由してインターネット全体と接続する仕組みです。
ピアリングとの違いを押さえつつ、特に小規模プロバイダや企業ネットワークにとっては、安定的かつスケーラブルな接続の要といえます。
AS の種類やトランジット接続の設計・運用を理解すれば、より効率的で高信頼なネットワーク構成が実現できます。

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