準委任契約|IT用語解説

IT用語解説

準委任契約とは?

準委任契約(じゅんいにんけいやく)とは、特定の業務を遂行することを依頼し、その遂行に対して報酬を支払う契約形態のことです。

成果物を納品する契約ではなく、業務を行うこと自体に価値があるとされる契約です。

特にIT業界では、システム運用・保守、常駐型の開発支援など、長期的・継続的な作業に向いている契約としてよく使われます。


請負契約との違い

項目準委任契約請負契約
契約の目的業務の遂行成果物の完成
責任の範囲業務遂行に「善管注意義務」あり(※)完成責任・成果物の納品義務あり
報酬発生のタイミング業務遂行の過程で支払われる(例:月単位)成果物が納品・検収されてから
契約形態の例常駐型SE、システム運用支援アプリ開発、Web制作の納品契約

※善管注意義務とは:「善良な管理者の注意をもって業務を行う義務」


IT業界における準委任契約の具体例

例1:常駐型エンジニアの派遣

クライアント企業のオフィスに常駐し、設計やテスト、運用作業などを行う。成果物よりも作業そのものに対して報酬が支払われます。

例2:システム運用・保守

完成したシステムを定期的にチェック・トラブル対応などを行う業務。「いつ何が起きるかわからない」ので、柔軟性のある準委任契約が適しています。


準委任契約のメリット・デメリット

【発注側(クライアント)のメリット】

  • 柔軟に作業内容を変更できる
  • 長期間にわたるサポートに向いている

【受注側(業者・フリーランス)のメリット】

  • 成果物に対する責任が比較的軽い
  • 契約期間中は安定した報酬を得やすい

【発注側のデメリット】

  • 成果が目に見えにくいため、管理・評価が難しい
  • 業務品質のチェックが必要

【受注側のデメリット】

  • 成果が明確でないため、評価されにくい
  • 作業時間で管理されるため、自由度が低いことも

準委任契約で気をつけたいポイント

  • 指揮命令の範囲に注意
    法的には、準委任契約で発注者が細かく業務指示をすることはNGとされており、労働者派遣法に抵触する恐れがあります。
  • 契約内容を明確にしておく
    業務範囲、稼働時間、報酬単価、契約期間、守秘義務などを契約書でしっかり定めましょう。
  • 成果が出ない=報酬なし ではない
    成果が出なかったとしても、業務を適切に遂行していれば報酬は発生します。

よくある質問(FAQ)

Q. 準委任契約と派遣契約の違いは?

A. 派遣契約は労働者派遣法に基づき、指揮命令を受ける労働契約です。一方、準委任契約では指揮命令関係はなく、業務の範囲内で自主的に作業を行います。

Q. 準委任契約では成果が出なくても報酬はもらえる?

A. はい。契約内容に沿って業務を行っていれば、成果にかかわらず報酬は発生します。

Q. フリーランスも準委任契約を使うの?

A. 多くのフリーランスエンジニアが準委任契約で企業と業務委託契約を結んでいます。


まとめ|準委任契約は「作業時間に対して報酬が発生する契約」

準委任契約は、成果物ではなく、業務そのものに価値がある仕事に適した契約形態です。特にIT業界では、保守運用や開発支援など、成果が見えにくい業務で多く使われています。

請負契約と混同しないように注意しながら、契約内容をしっかり確認することが大切です。

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