「セミコロン(semicolon)」は、semi(半分) と colon(コロン :) という言葉の組み合わせです。コロン(:)よりも弱い区切りを示すため、この名前が付けられました。
セミコロンは、プログラミングでも日常的な文章でも、区切りや構造を明示するために使われる便利な記号です。
文章中での使い方(英語での例)
セミコロンは、日本語ではあまり使いませんが、英語の文章では次のように使われる記号です。
文と文をつなぐとき
セミコロン(;)は、意味のつながった2つの英文を、ピリオド(.)より弱く、カンマ(,)より強くつなげたいときに使います。
例:
He likes running; however, he takes a break on rainy days.
(彼はランニングが好きだが、雨の日は休む。)
複雑なリストの区切りに使うとき
リストの中にカンマ(,)が含まれていて混乱しそうな場合、要素ごとをセミコロン(;)で明確に区切ることがあります。
例:
Members: Tanaka, Tokyo; Suzuki, Osaka; Sato, Sapporo.
(メンバー:田中さん(東京)、鈴木さん(大阪)、佐藤さん(札幌))
※このような使い方は主に英語圏の文法ルールに基づいたもので、日本語の文章では基本的に使われません。
プログラミングでの役割
セミコロン(;)は、プログラミング言語において非常に重要な記号で、次のような役割を果たします。
文の終端を示す
多くのC系統のプログラミング言語(C, C++, Java, JavaScript, PHP など)では、1つの命令(文)の終わりにセミコロンを付けることで、文が終わったことを明示します。
// JavaScript のコード例:
let x = 10;
console.log(x);
複数文の区切り
一部の言語では、1行に複数の命令を書く際に、それぞれの命令をセミコロンで区切ります。
// JavaScript のコード例:
let x = 10; let y = 20;
Python などの一部の言語では、セミコロンは基本的に使わず、行の終わりで自動的に文の終端とみなします。
JavaScript でも、文の自動終了(ASI: Automatic Semicolon Insertion)が行われるため、セミコロンが省略できる場合がありますが、バグの原因になることもあります。
特殊な使い方
SQL などの言語では、セミコロンは1つのクエリの終わりを示す役割を果たします。
-- SQL のコード例:
SELECT * FROM users;
シェルスクリプト(Bash や Unix/Linux系のシェル など)では、複数のコマンドを1行で記述するための区切りとして使われます。
# シェルスクリプト のコード例:
ls; echo "Complete"