並行処理|IT用語解説

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並行処理(Parallel Processing)とは?

並行処理とは、1つの処理を複数の部分に分け、それぞれを同時に実行することで全体の処理時間を短縮する技術です。従来のシリアル処理では、処理は順番に1つずつ進められますが、並行処理では複数のタスクが同時並行で動くため、大幅な効率化が可能です。

主な並行処理のモデル

SIMD(Single Instruction, Multiple Data)

1つの命令を複数データに同時適用。画像処理や音声処理などで特に有効です。

SIMT(Single Instruction, Multiple Threads)

特にGPUで使われるモデルで、命令は1つでも複数のスレッドで並行実行されます。

SPMD(Single Program, Multiple Data)

各プロセッサが同じプログラムを実行しつつ、それぞれ異なるデータを処理する方式。広く使われる汎用並行手法です。

ILP(Instruction-Level Parallelism)

CPUレベルで命令を並行実行する技術。パイプライン処理やアウトオブオーダー実行などが含まれます。

SMP(Symmetric Multiprocessing)

複数の同一プロセッサが1つのOSとメモリを共有する方式。マルチコアCPUの基本構造です。

並行処理のメリット

  • 処理時間の短縮:複数リソースの同時活用により、高速処理が可能です。
  • 高いスケーラビリティ:プロセッサ数に応じて性能が向上。
  • 現代コンピューティングの基盤:AI学習やWebサービスのリアルタイム処理で不可欠です。

実生活での活用例

AI・機械学習CPUはデータ処理、GPUは行列演算などを担当し、訓練速度が向上。
Webインフラ検索やECなど多数のリクエストを同時処理。
科学分野気象シミュレーションや大規模計算に並行処理が活用。

初心者向け学習の始め方

  • 身近な例で理解(画像フィルタ、音量調整など)
  • OpenMPやCUDAなどの簡単なツールを使って実践
  • 小さなプログラムから並行処理に慣れる
  • 学んだモデルや用語を表や図に整理すると理解しやすい

注意すべきポイント

  • デバッグの困難さ:並行タスク間の同期ミスやレースコンディションに注意
  • リソース管理:メモリやキャッシュの競合を考慮する必要あり(特にSMP環境)
  • オーバーヘッド:並行化の準備・同期処理でかえって遅くなるケースもある

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